調剤薬局事務の資格はどれがいい?種類や難易度について解説
2023.05.17 調剤薬局事務
【医療事務のパイオニアソラスト監修】調剤薬局事務は、調剤薬局での仕事を円滑に進めるために必要な知識やスキルが求められます。
薬剤師と連携し、患者さんが安心してお薬を受け取る環境をサポートする重要な仕事です。そんな調剤薬局事務になるために受けておきたい資格はどれがいいのか迷ってしまいますよね。
この記事では、調剤薬局事務の資格の種類やオススメの資格、難易度について詳しく解説!調剤報酬請求事務専門士や医療保険調剤報酬事務士など、取得しておくとメリットのある資格についても紹介します。
受験方法についても解説しますので、調剤薬局事務を目指す方や、現在の仕事に活かすために資格を取得したい方は最後まで読んでみてくださいね!
調剤薬局事務とはどんな仕事?
調剤薬局事務の仕事は、調剤薬局の窓口で患者さんの受付をすることが主な内容です。処方箋を受け取り薬剤師に引き継いだり、レセコンを使ってレセプト(調剤報酬明細書)の入力をしたり、お会計をしたりします。
月に1度「レセプト業務」と呼ばれる、保険証による1〜3割負担でカバーされなかった分の医薬品代を保険者に請求するのも大切な役割です。
他にも薬局によっては薬剤師のサポートを頼まれたり、薬の発注・納品作業に携わることもあります。様々なスキルが求められるので自己成長でき、とてもやりがいのある仕事です。
調剤薬局事務として働くお給料の相場は、社員の場合月収15〜18万円、パートやアルバイトの場合は時給800円〜1,000円台くらいだといわれていますが、もちろん勤務先や地域によって変動はあります。
調剤薬局事務のもっと詳しい仕事内容や1日のスケジュールについては、こちらのコラムをご覧ください。
あわせて読みたい記事:調剤薬局事務ってどんな仕事?必要な資格や仕事内容を徹底解説
調剤薬局事務と医療事務の違い
医療事務と調剤薬局事務は、窓口で患者さんの受付をする点や、資格なしでも働ける点など、共通点の多い仕事といえるでしょう。
しかし大きな違いは、医療事務は病院の窓口で勤務すること、調剤薬局事務は調剤薬局の窓口で勤務することです。
さらに医療事務は全ての医療行為に関する請求に関わりますが、調剤薬局事務は基本的に薬に関する請求のみ行います。
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調剤薬局事務の資格の特徴
調剤薬局事務の資格は、未経験からでも専門知識を得られることが大きな魅力だといえるでしょう。
資格の種類ごとに運営団体が異なり、独学で受験できる資格から専門学校などに通う必要のある資格まで、受験方法も様々です。
調剤薬局事務におすすめの各資格の詳しい内容と、難易度をランキング形式でまとめましたので、ぜひご自身にぴったりな資格探しの参考にしてくださいね。
調剤薬局事務におすすめな資格5選!難易度ランキング
難易度No.1:調剤報酬請求事務専門士
★調剤報酬の知識を現場で活かしたい方におすすめ
「調剤報酬請求事務専門士」は、一般社団法人専門士検定協会が運営している民間資格です。1級〜3級までの難易度があり、現場で即戦力になれるような調剤報酬に関する知識が身につきます。
各級の難易度はそれぞれ、3級は調剤報酬の基礎が身につく「初級」、2級は実務でも活かせるような基礎・応用力が身につく「中級」、1級は基礎と応用を理解した上で説明もできるリーダーレベルの知識があることの証明になる「上級」です。
試験はすべての級に共通して、保険調剤に関する学科試験が30問と、調剤報酬明細書の作成を行う実技があります。それに加えて2級・1級はマークシート式の追加問題が20問、1級は手書きのレセプト作成問題が1題です。
受験方法は、2・3級は会場またはFAXによる通信受験、1級は会場での受験が必要になります。また、資格は2年に1度の更新が必要です。
合格率は3級が50〜60%、2級が約40%、1級が約20%と、級が上がるにつれて難易度も上がります。
教材や協会からのe-ラーニングプログラムを利用して、しっかりとした試験対策が必要になるでしょう。
>調剤報酬請求事務専門士|一般社団法人専門士検定協会
難易度No.2:調剤事務管理士®技能認定試験
★調剤薬局事務として就活や転職に活かせる資格がほしい方におすすめ
「調剤事務管理士®技能認定試験」は、技能認定振興協会(JSMA)が運営する民間資格です。
取得すると、調剤薬局事務として働く上で必要な知識やスキルを身につけていることの証明になります。
試験は毎月開催されており、自宅からネットで受験可能です。
法規(医療保険制度や調剤報酬請求に関する知識)や、調剤報酬請求事務(点数の算定や明細書の作成、薬剤用語に関する知識)に関する学科試験が10問と、レセプト作成に関する実技試験が2問出題されます。どちらもマークシート形式です。
合格率は60%程度と、しっかりと対策は必要ですが独学でも目指せる難易度でしょう。
ソラストの調剤薬局事務講座なら、最短1ヶ月で「調剤事務管理士®️」の資格取得に望めるカリキュラムをご用意しています。
令和4年度の診療報酬改定にも対応した最新のテキストなので、教材選びに迷っている方にもおすすめです。
>調剤事務管理士®技能認定試験|技能認定振興協会(JSMA)
難易度No.3:調剤事務実務士®(調剤情報実務能力認定試験)
★調剤薬局事務に必須である調剤報酬請求スキルを証明したい方におすすめ
「調剤事務実務士®」は、特定非営利活動法人医療福祉情報実務能力協会が運営する民間資格です。
調剤報酬請求に関わる知識に加えて、薬剤情報など、薬剤師のサポートまでこなせる知識の証明になります。
試験の内容は、薬学や医療保険制度に関する知識、待遇マナーなどに関する筆記試験20問と、処方箋からレセプト作成を行う実技試験が3問です。
試験は指定校と指定団体でのみ受験可能なので、指定の予備校などに通う必要があります。
合格率は約60%と、しっかり授業に取り組めば合格が目指せる難易度です。
>調剤情報実務能力認定試験 調剤事務実務士(R)|特定非営利活動法人医療福祉情報実務能力協会
難易度No.4:医療保険調剤報酬事務士
★通信講座で学びつつ、調剤薬局事務として役立つ資格も取りたい方におすすめ
「医療保険調剤報酬事務士」は、医療保険学院が運営している民間資格です。
医療保険学院が実施している2〜3ヶ月ほどの通信講座を受験し、中間試験・修了検定試験に合格すると資格が得られます。
通信講座では調剤薬局での業務について学べる実践性や専門性の高い内容を学ぶことができ、試験内容は医療保険制度や保険請求業務に関する学科試験、レセプトに関する実技試験です。
通信講座を受け、全3回ある中間試験に合格した方のみが最終試験を受けられるため、時間やコストは他の試験に比べてかかるものの、合格率は80〜90%です。
>医療保険調剤報酬事務士|医療保険学院
難易度No.5:調剤薬局事務検定試験
★保有資格を増やしたい・難易度が低めの資格からチャレンジしたい方におすすめ
「調剤薬局事務検定試験」は、日本医療事務協会が運営している検定試験で、2018年からスタートした比較的新しい試験です。
調剤報酬算定に関する基礎を問われる学科試験と、調剤報酬算定・明細書作成に関する実技試験を、マークシート方式で行います。
在宅でも受験することができ、合格率は90%前後とチャレンジしやすい資格です。
>調剤薬局事務検定試験|日本医療事務協会
調剤薬局事務で資格を取得するメリット
調剤薬局事務は資格を持っていなくても挑戦できる仕事ですが、その分人気も高いため、資格を保有していることは転職・就職活動において大きなメリットとなります。
特に未経験の方は、資格の勉強をすることにより、実務で求められる内容を事前に学べるのでおすすめです。
調剤報酬請求事務やレセプト作成など、現場で求められる専門知識をしっかり保有していることを資格で証明できれば、未経験からでも即戦力になれますよ。
調剤薬局事務の効果的な勉強方法
調剤薬局事務の資格は、学校に通わず独学でも挑戦できるものが多数あります。
独学のメリット・デメリット
独学のデメリットは、勉強時間の管理や教材選びを全て自分でやらなければならない点です。
疲れているときなど、ついサボりがちになってしまう方も少なくないでしょう。
しかしスケジュールに自由が効くので、通勤や昼休みなど、スキマ時間にも勉強できるのがメリットです。更に教材費だけで済むので、勉強にかかるコストを抑えることもできます。
通学・通信講座のメリット・デメリット
通学や通信講座のデメリットは、独学に比べてお金がかかる点や、通学の場合は時間が拘束される点です。
しかしその分、しっかりと勉強に集中できるのがメリットだといえます。教材選びの手間もかからないので、すぐに効率よく勉強を始めたい方にもおすすめです。
通信講座なら通学せずに自分のペースで学べるため、独学と通学のいいとこ取りができるのも大きなメリットだといえるでしょう。
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まとめ:調剤薬局事務の資格をとって医療業界で活躍しよう!
調剤薬局事務の仕事は、未経験・資格なしでも目指せる仕事ですが、その分人気が高いので、資格を持っていると転職や就職時のアピールポイントになります。
民間の資格はいくつかありますが、中でも在宅で受験できる「調剤事務管理士®」は調剤薬局事務としての総合的なスキルの証明になるため、持っておくと実務でも役立つこと間違いなしの資格です。合格率が60%としっかり試験対策が必要な難易度ではあるものの、通信講座やテキストを使って独学でできますのでご安心下さい。
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