フルタイムとは?勤務時間や給料面でパート・正社員との違いを解説

2023.09.20 その他

【医療事務のパイオニアソラスト監修】パートタイムで働くかフルタイムで働くかは、仕事を選ぶ際の重要なポイントです。

この記事では、フルタイムとパート・正社員の違いや、フルタイムで働くメリット・デメリットを解説します。

医療事務・調剤薬局事務・介護事務の雇用形態によるお給料の違いもまとめました。

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フルタイムとは?パートタイムや正社員との違い

フルタイムとは、会社が所定する労働日数・時間を全て勤務する働き方です。

例えば、会社の規定労働日が月〜金曜日、時間が9時〜18時だとしたら、この時間内に全て働きます。

フルタイムはあくまでも勤務時間に関する定義なので、雇用形態は関係しません。

そのため、非正規雇用(パートやアルバイト、派遣社員)としてのフルタイム、正規雇用としてのフルタイム(正社員)が存在します。

フルタイムとパートタイム・アルバイトの違い

フルタイムとパートタイムの違いは、勤務時間の長さです。

フルタイムは会社の規定労働時間を全て勤務しますが、パートタイムは週に2、3日ほどの短期間で勤務します。

ちなみにパートタイムの仕事は「パート」や「アルバイト」と呼ばれますが、パートとアルバイトの違いは、雇用形態の面では特にありません。

一般的にパートタイムで働く学生さんをアルバイト、主婦の方をパートと呼ぶことが多いです。

お給料の面では非正規雇用の場合、パートタイム・フルタイム共に時給計算で支払われます。

フルタイムと正社員の違い

フルタイムと正社員はどちらも、会社の規定労働時間を全て働くと言う面で共通しています。

しかしフルタイムはあくまでも勤務時間のことなので、必ずしも正規雇用とは限りません。

正規雇用のフルタイム労働者は正社員ですが、非正規雇用のフルタイム労働者は、パートやアルバイトと同じ雇用形態になります。

お給料の面でも違いはあり、非正規雇用のパートやアルバイトは時給ベースでのお給料計算ですが、正社員は月収ベースで支払われます。

フルタイムで働くデメリットとメリット

パートタイムとフルタイムの仕事を比べた際のデメリット・メリットをまとめました。

フルタイムになるとメリットが増えるとは限らないケースもあるので、ご自身の環境に合わせて働き方を選ばれることをおすすめします。

フルタイムで働くデメリット

■ 配偶者が扶養手当をもらえなくなる場合がある

フルタイムで働いて年収103万円を超える場合、税制上の扶養から外れるため、自分の収入に所得税が課されるようになります。配偶者の会社から支給されている家族手当がもらえなくなる可能性もあるため注意が必要です。

そのため、年収103万円を少し超えたフルタイムの場合、103万円未満のパートタイムに比べて手当がもらえない分、世帯年収が下がってしまう場合もあります。

扶養から外れて手取りが減る場合がある

フルタイムで働いて年収が103万年を超えると、配偶者の扶養から外れます。

年収が106万円や130万円に達すると、社会保険上の扶養からも外れます。

年金や社会保険料がお給料から引かれるようになるので、130万円を少し超えたフルタイムの月々の手取り額は、130万円未満の時よりも少なくなる場合があります。

正社員ほどお給料は高くない

正社員は月収ベースでお給料が発生しますが、非正規雇用のフルタイムのお給料は時給計算で支払われます。

勤務時間は正社員と同じでも、お給料面では正社員ほど稼ぐことが難しいケースも多いようです。

家庭や趣味と仕事の両立が難しくなる

フルタイムで働くと、パートタイムよりも勤務時間が増える分、プライベートでの時間確保が難しくなります。

1日の労働時間も増えるため、はじめは体力的にきついと感じる方も多いかもしれません。

フルタイムで働くメリット

パートタイムに比べてお給料が上がる

フルタイムはパートタイムよりも勤務時間が増えるので、もらえるお給料も増えます。

しかし前述の通り、社会保険料等がお給料から引かれるようになると、月々の手取りが少なくなるケースもあるため、注意が必要です。

昇進や正社員雇用に繋がる可能性がある

フルタイムとして勤務時間が増えると、会社からの信頼も上がるでしょう。

新しいスキルが身につくことにより、昇進や正社員雇用に繋がることも期待できます。

社会保険に加入できるので年金が増える

フルタイムで勤務する人は社会保険への加入が可能です。

社会保険に入ることで厚生年金にも加入できるため、将来受け取れる年金額の増加が期待できます。

取得できる有給が増える

フルタイムで働くと、勤務開始からその期間において全労働日の8割以上出勤した場合、半年後に10日間の有給が付与されます。

パートタイムとして週3日働く場合、半年後に取得できる有給は5日間です。

有給が取りやすくなるのもフルタイムで働くメリットだといえるでしょう。

雇用形態によるお給料の違い(医療事務・調剤薬局事務・介護事務)

医療現場でも特にパート・アルバイトとして働く方が多い「医療事務」「調剤薬局事務」「介護事務」の3つの職業について、それぞれの雇用形態によるお給料額の違いを解説します。

医療事務の場合

参考:求人ボックス

医療事務の正社員として働く場合、月々の月給は平均で26万円です。

フルタイムパート・アルバイトの平均時給は1,044円、派遣社員の場合は1,298円です。

フルタイムを週40時間・4週間勤務、パートタイムを週20時間・4週間勤務として、月収の目安を計算しました。

・フルタイムのパート・アルバイト:167,040円
・パートタイムのパート・アルバイト:83,520円
・フルタイムの派遣社員:207,680円
・パートタイムの派遣社員:103,840円

参考:求人ボックス

医療事務の仕事内容や1日のスケジュールについては、こちらの「医療事務とは?仕事内容や給料、メリット・デメリットについて徹底解説」記事で詳しく解説しています。

調剤薬局事務の場合

参考:求人ボックス

調剤薬局事務の正社員として働く場合、月々の月給は平均で23万円です。

フルタイムパート・アルバイトの平均時給は990円、派遣社員の場合は1,235円です。

フルタイムを週40時間・4週間、パートタイムを週20時間・4週間として、月収の目安を計算しました。

・フルタイムのパート・アルバイト:158,400円
・パートタイムのパート・アルバイト:79,200円
・フルタイムの派遣社員:197,600円
・パートタイムの派遣社員:98,800円

参考:求人ボックス

調剤薬局事務の仕事内容や1日のスケジュールについては、こちらの「調剤薬局事務ってどんな仕事?必要な資格や仕事内容を徹底解説」記事で詳しく解説しています。

介護事務の場合

介護事務の正社員として働く場合、月々の月給は平均で28万円です。

フルタイムパート・アルバイトの平均時給は1,019円、派遣社員の場合は1,327円です。

フルタイムを週40時間・4週間、パートタイムを週20時間・4週間として、月収の目安を計算しました。

・フルタイムのパート・アルバイト:163,040円
・パートタイムのパート・アルバイト:81,520円
・フルタイムの派遣社員:212,320円
・パートタイムの派遣社員:106,160円
参考:求人ボックス

介護事務の仕事内容や1日のスケジュールについては、こちらの「介護事務の仕事内容は?資格や必要なスキル、給料相場についても解説」記事で詳しく解説しています。

まとめ:フルタイムでの仕事は一長一短!自分にあった働き方を見つけよう

パートタイムからフルタイムに切り替えることにはメリット・デメリットが存在します。

お給料アップが狙えることや、職場での責任感が増えてやりがいが増すこと、有給が取りやすくなることはフルタイムで働く大きなメリットです。

しかし社会保険料の支払いが増えると、それをカバーできるお給料を稼がないとパートタイムの頃よりも手取りが減ってしまう可能性もあります。

パートタイムからフルタイムへの切り替えを検討している方は、事前に月収の目安を計算の上、手取りとなるお給料のシミュレーションをしておくと安心です。

ぜひこの記事を参考に、ご自身にあった働き方を探してみてくださいね。