病棟クラークとはどんな仕事内容?医療事務との違いや資格・試験について

2021.11.20 医療事務

医療事務の職種の一つとして「病棟クラーク」という仕事があります。病棟クラークとはその名の通り、病棟で働く医療事務のことをいいますが、具体的な仕事やその特徴はどのような内容になっているのでしょうか。
こちらの記事では病棟クラークについて、仕事内容や他の医療事務との違いについて解説していきます。

病棟クラークとは?

クラークとは直訳すると「事務員」であり、病棟クラークは簡単にいうと病棟で働く事務員のことをいいます。病棟に常駐しており、医師や看護師が患者さんへの医療・看護に専念できるようサポートするなど、病棟内の業務をスムーズに遂行するためになくてはならない存在です。
直接的な医療行為はできませんが、事務的な仕事をこなすかたわら、病棟での医師や看護師の指示のもと、各種サポートなどを行う場合もあるため、秘書や助手のような役割も担っているといえるでしょう。 

病棟クラークの仕事内容

具体的な病棟クラークの仕事内容についてみていきましょう。

患者さんやご家族、面会者の対応

病棟クラークは、基本的には病棟のナースステーションに常駐し、病棟にかかってくる電話対応や、面会者の対応などを行います。
また患者さんの入院、退院の手続きを行ったり、病室の手配や病院内設備の案内を行ったりすることも病棟クラークの仕事です。

事務作業

患者さんのカルテ作成や管理、各種書類の管理、ネームプレートやリストバンドの作成、検査伝票や処置伝票の作成などの事務作業を行います。

処置や診療の準備・補助

時には医師や看護師が行う処置・診療の準備、補助を行うこともあります。といっても病棟クラークは医療行為ができないので、検査器具や備品の準備・片付け、患者さんへの案内、検体・伝票や薬品等の運搬などが主な業務内容です。  

医療事務、外来クラーク、看護助手との違い

病棟クラークは、医療事務の活躍職種の一つではありますが、病院の受付窓口にいる一般的な医療事務とは少し業務内容が異なります。また似たような仕事として、外来クラークと看護助手があります。それぞれの違いについてみていきましょう。

医療事務との違い

病棟クラークは病棟のナースステーションに常駐しているのに対し、一般的に医療事務と呼ばれる仕事のスタッフは、病院全体の受付や会計窓口に常駐しており、主に働く場所に違いがあるといえるでしょう。医療事務は、病院に来院した人の受付や会計業務を行うこと、レセプトと呼ばれる診療報酬明細書を作成し、請求業務を担うことが特徴ですが、病棟クラークは基本的にこれらの業務を行いません

外来クラークとの違い

その名の通り、外来クラークは主に外来の受付窓口にて、患者さんの案内や電話対応、必要な書類の管理などを行うのが主な仕事です。基本的に病棟クラークは、病棟内での入院患者に関する業務が中心ですが、外来クラークは病棟の業務は行いません。 病棟クラークと外来クラークをまとめて、一般的に医療クラークと呼ばれることもあります。

看護助手との違い

看護助手は、看護補助者と呼ばれることもあり、看護師のサポートがメインの仕事です。医療行為はできませんが、患者さんの食事や更衣の介助、医療機器の準備や片付け、患者さん周辺環境の整備など看護師の手が回らない仕事のサポートを行います。基本的に、患者さんの書類管理やカルテ作成などの事務作業はほとんど行わないのが特徴です。  

病棟クラークに役立つ資格・試験について

病棟クラークとして働くには、特に資格や免許は必要ありません。そのため、無資格の人や医療業界で働いたことのない人でも、病棟クラークとして働くことは可能です。
しかし、医療現場での仕事になるので、ある程度の専門知識を持っていたほうが就職もしやすく、仕事をスムーズにこなしていくことができるでしょう。
病棟クラークとして働くスタッフの多くは、下記のような医療事務の資格を取得していることが多いようです。

技能認定振興協会(JSMA)「医療事務技能認定試験」

日本ではじめて医療事務の技能を認定した、老舗の資格試験団体である技能認定振興協会(JSMA)が認定している資格・試験です。
医療保険制度・診療報酬算定の仕組みを理解していることを評価・認定されます。医療事務業務の基盤となる資格・試験であり、幅広い基礎力が身についていることの証明になるので、医療事務未経験の方のはじめの一歩としてもおすすめです。
医療事務技能認定試験に合格したのちは、さらなるスキルアップとして、同じく技能認定振興協会(JSMA)が認定している医療事務管理士®を目指してみてはいかがでしょうか。

一般財団法人日本医療教育財団「医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)」

一般財団法人日本医療教育財団が認定している、医療事務としての知識や技能があることを証明する資格・試験です。昭和49年から存在する資格・試験で、これまでの合格者は92万人を超えており、医療事務のなかでも名が通った資格・試験となっています。

医療秘書教育全国協議会「医療秘書技能検定試験」

医療秘書教育全国協議会が認定する資格・試験で、主に病院などで医療秘書として働くために必要な知識と技能を有していることの証明となります。受付業務や患者さんのカルテ管理だけでなく、医師のスケジュール管理などの秘書業務も行えることを目的としています。

病棟クラークとして求められること

病棟クラークには、どのようなスキルが求められるのでしょうか。具体的にみていきましょう。

コミュニケーション能力

病棟クラークは、医療行為に直接的に関わるわけではありませんが、病棟内で働くということは、必然的に患者さんと接する機会が多々あるということです。時には医療スタッフと患者さんとの間に入り、患者さんからの相談を受けることもあるでしょう。
そのため、病棟クラークには高いコミュニケーション能力が求められます。医師や看護師と連携をとり、患者さんからの相談を伝えたり、相手に合わせた対応をしなければなりません。医療現場では、ちょっとした確認不足や誤解などから重大なミスに繋がることもあるため、綿密にコミュニケーションをとれるスキルが必要です。

柔軟な対応力

病棟クラークが働く病棟には、さまざまな事情を抱えた患者さんが入院しています。重大な病気を抱え落ち込んでいる人や、初めての入院で不安になっている人など、個人個人で違った悩みを持って入院していることでしょう。時には患者さんの病態が急変したり、クレームを言われたりと、予想もできないようなトラブルに対応しなければならないこともあるでしょう。そのような状況において、冷静かつ速やかに医師や看護師に報告を行えるような柔軟な対応力が求められます。病棟クラークも、医療現場を支える職員の一人であるため、しっかりとした自覚と責任を持って業務をこなさなければなりません。

パソコンスキル

病棟クラークが行う事務作業では、パソコンスキルが必要になります。入院患者さんのカルテ管理や、ネームプレート・リストバンドの作成など、各種事務作業のほとんどはパソコンを使用します。特別高いレベルのパソコンスキルは求められませんが、ワードやエクセルの基本的なスキルは習得しておいたほうがよいでしょう。  

まとめ

病棟クラークの特徴や仕事内容について紹介しました。病棟クラークは、入院している患者さんが快適に過ごせることや、医師や看護師、介護士が業務をスムーズに行えるようにするために、病棟においてなくてはならない存在です。直接的な医療行為はできませんが、医療現場のスタッフとしてやりがいのある仕事です。
病棟クラークは医療事務の一つですので、無資格や未経験者でも働くことはできますが、スムーズな対応・連携ができるよう、医療事務の資格・スキルを身につけておくとよいでしょう

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