医療事務として働く上で、必要なパソコンスキルとは?

2021.10.16 医療事務

近年、社会的にIT化が進んでおり、電子カルテやレセプトコンピューターを使用している 病院やクリニックが増えています。そのため、医療事務にもパソコンスキルが求められることが少なくありません。あまりパソコンに自信がない人は不安に思うこともあるでしょう。
では、医療事務として働くには、どの程度のパソコンスキルを持っていればよいのでしょうか。この記事では、医療事務として働く上で必要なパソコンスキルについて紹介します。

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医療事務はパソコンが苦手でも平気?

就職先や仕事内容にもよりますが、病院やクリニックで働く医療事務のほとんどがパソコンを使用しています。そのため、全くパソコンが操作できなければ任される仕事の範囲も狭くなってしまいます。
高度なスキルは必要ではありませんが、最低限として文字の入力ができる程度のスキルは必須であるといえるでしょう。また、会計や診療報酬点数の算定などでは、簡単な計算式への入力スキルも必要となります。
つまり、「ワード」「エクセル」の基礎知識は持っておいた方が望ましいでしょう。

入職して間もない頃は多くの仕事を任されることも少なく、仕事を教わりながら進めていくことがほとんどです。しかし、徐々に仕事量も増え、忙しい環境になっていきますので、スムーズに文字や数字の入力ができるくらいのスキルは身につけておきましょう。  

医療事務が使用する「電子カルテ」「レセコン」とは?

医療事務がパソコンを使用するシステムは「電子カルテ」と「レセプトコンピューター(レセコン)」が主です。電子カルテとレセコンの特徴について、またそれぞれの違いについてみていきましょう。

電子カルテとは

電子カルテとは、従来紙カルテに記載していた診療内容や患者情報を電子化してパソコンで閲覧・編集・管理できるシステムです。紙カルテに記載していた情報だけでなく、レントゲンや検査画像などの、診察に必要なデータもまとめて管理することができます。
従来の紙カルテの場合、患者数が増えれば増えるほどカルテの数が膨大になり、保管場所や管理が大変でしたが、電子カルテの場合、保存場所を必要としません。また、複数人で同時に閲覧が可能です。さらに、文字の視認性が向上するため、誤認識が極端に減り、スタッフ間での意思疎通が図りやすくなります。

レセコンとは

レセコンとはレセプトコンピューターの略で、レセプトを作成するコンピューターシステムのことをいいます。レセプトは、診察や治療した点数を記載した診療報酬明細書のことです。つまり、医療機関での診療報酬の計算に使うシステムがレセコンです。
かつてのレセプトは、紙ベースで作成され、医療事務が手作業で計算を行っていました。健康保険組合などの保険者に請求する金額の計算、窓口会計の金額の計算、明細書の発行など医療事務が行う業務は膨大でした。また、レセプトに不備があった場合は返戻や減点といった措置が取られてしまうため、忙しい上に正確性も求められるものでした。 レセコンは、このような手間のかかる作業をコンピューターが処理するため、従来よりもスピーディーかつ正確にこなせることを実現させたのです。

電子カルテとレセコンを連携させると、受付から診察、会計までの流れが一元化できる ため、最近では多くの医療施設で連携システムが導入されています。 このように、電子カルテとレセコンは、業務効率化を図るために欠かせないシステムであり、これからはますます医療事務なら避けては通れないツールとなるでしょう。

電カル・レセコン以外にもパソコンを使用する場合もある

電カルやレセコン以外にも、医療事務はパソコンを使用する機会が多いものです。例えば、病院がお盆休みや年末年始休診に入る場合、その案内を掲示する施設もあります。その場合、パソコンで簡単なポスターを作成して、院内に掲示するように依頼されることもあるようです。他にも、院内会議の議事録を作成したり、職員への伝達の掲示物などを作成したりと、さまざまな場面でパソコンを使用することが求められる可能性があります。
また、院外の業者とのやりとりや、他院との連携ではインターネットを通じたメールで連絡を取る場合もあります。

覚えておいた方がよいパソコンの基本ソフト

先ほど述べたように、電子カルテ、レセコン以外にも医療事務はパソコンを使用することがあります。それを踏まえると、「Word(ワード)」「Excel(エクセル)」「Power Point(パワーポイント)」についての基本操作は、知っておいて損はないでしょう。医療事務として最低限押さえておくべきポイントをまとめてみました。

Word(ワード)

電カルやレセコン以外にも、医療事務はパソコンを使用する機会が多いものです。例えば、病院がお盆休みや年末年始休診に入る場合、その案内を掲示する施設もあります。その場合、パソコンで簡単なポスターを作成して、院内に掲示するように依頼されることもあるようです。他にも、院内会議の議事録を作成したり、職員への伝達の掲示物などを作成したりと、さまざまな場面でパソコンを使用することが求められる可能性があります。
また、院外の業者とのやりとりや、他院との連携ではインターネットを通じたメールで連絡を取る場合もあります。 Wordは文書作成ソフト呼ばれる、文章を作成するパソコンの最も基本的なソフトになります。長文でも入力でき、文字の大きさや書式の変更、写真挿入なども可能であるため、院内掲示や紹介状作成、資料作成など、あらゆる場面で使用されます。そのため、医療事務であれば使いこなしておきたいソフトの一つに挙げられます。

知っておくと便利な機能
・ フォントの書式設定を変えることができる
・ 文字サイズの変更ができる
・ 文字の左右寄せ、中央揃えができる
・ 段落の設定ができる
・ 作成した文章の切り取り・コピー・貼り付けができる
・ 写真や画像の挿入ができる
・ 表を作成できる
・ 校閲機能を使用できる
・ ヘッダーフッターが使用できる

Excel(エクセル)

Excel(エクセル)は、表計算ソフトと呼ばれています。表を作成して、それをもとに計算をしたり、計算したデータをもとにグラフを作成したりできるため、病院内の患者数や診察件数などの統計を取る際などに使用されます。数式を表に反映させておけば、数字を入力するだけで簡単に計算が可能なので、業務効率が格段に上がるのがメリットです。

知っておくと便利な機能
・ フォントの書式設定ができる
・ セルに入力した文字や数字の切り取り・コピー・貼り付けができる
・ セルの統合ができる
・ 列や行の挿入・削除ができる
・ 列の幅や行の高さの変更ができる
・ 足し算・引き算などの四則演算が使用できる
・ 図面描画ができる
・ グラフの挿入ができる
・ 図形・テキストボックスが使える

Power Point(パワーポイント)

Power Pointはスライドを作るためのソフトで、主にプレゼンテーションをする時やポスターを作成する時に使用されます。医療事務では使用する頻度は少ないかもしれませんが、医師や看護師などからスライドや資料作りをお願いされることもあるかもしれません。Power Pointを起動すると、スライドの表紙となるページが白紙で表示されます。
文字入力やフォントの変更などは、基本的にWordと同じです。グラフの挿入も可能です。

まとめ

医療事務が働く環境は、パソコンを使用することがほとんどなので、最低限の操作方法は知っておいた方がよいでしょう。パソコンが苦手という方は、基本操作や文字入力だけでも行えるように準備しておくことがオススメです。一般的に、高度なスキルは必要ではありませんが、慣れてスムーズに使えるよう、仕事を通して少しずつスキルアップさせていくとよいでしょう。