医療事務でもテレワークは可能?現状と今後の展望について
2022.07.07 医療事務
昨今の新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、さまざまな業種でテレワークを推奨する動きがみられます。
医療機関は医師や看護師をはじめ、直接患者さんやそのご家族と関わることが主であるため、テレワークのイメージがないのかもしれません。しかし、医療事務のテレワークについてはどうなのでしょうか。この記事では医療事務のテレワークについて、現状と今後の展望などを解説します。
2022.07.07 医療事務
昨今の新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、さまざまな業種でテレワークを推奨する動きがみられます。
医療機関は医師や看護師をはじめ、直接患者さんやそのご家族と関わることが主であるため、テレワークのイメージがないのかもしれません。しかし、医療事務のテレワークについてはどうなのでしょうか。この記事では医療事務のテレワークについて、現状と今後の展望などを解説します。
医療事務スタッフが活躍するのは、病院やクリニックといった医療機関が中心です。医療機関では、基本的に患者さんやそのご家族と直接関わって医師が診察や治療を行うため、受付や会計を担う医療事務もテレワークがほとんど行われていないのが現状です。
特に医師や看護師をはじめとする医療行為を行う職種は、直接患者さんの状態を確認しないと適切な対応ができないこともあるため、今後もテレワークに移行していくことは難しいでしょう。
しかし、医療事務スタッフが担うレセプト業務やカルテ登録などは、直接患者さんと関わらなくてもできる業務です。現状では、まだ医療事務スタッフがテレワークを行っている医療機関は少ないようですが、少しずつテレワーク可能な求人は増加傾向にあります。今後、医療事務スタッフのテレワーク移行への流れが広まる可能性は十分に考えられます。
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テレワークとはICT(Information and Communication Technology)を活用して、場所や時間に捉われない働き方のことです。
tele = 離れた所
work = 働く
をあわせた造語から「テレワーク」と呼ばれています。
テレワークは、働く場所によって主に3つの種類に分類されます。
自宅を拠点とした働き方が在宅勤務です。通勤が不要なため、時間の削減により身体的な負担が軽減され、時間を有効活用することができます。
移動中の電車や新幹線、飛行機などで業務を行うことです。移動の合間にカフェなどで仕事をすることもモバイルワークに含まれ、業務の効率化が図れます。
会社の第2のオフィス(サテライトオフィス)や、一般的なコワーキングスペース、レンタルオフィスなどで業務を行うことです。会社が場所を指定する場合と、自分で選択できる場合があります。
テレワークをすることによって、以下のような効果が期待されます。
さまざまな理由で労働人口が減少し、人材不足となっている問題をテレワークによって解消する効果が期待できます。精神的な理由により集団のなかで仕事をすることが難しい、介護や育児で自宅から離れられない、などの理由で働けない人も、テレワークによって仕事が可能になれば、社会的な労働生産性の向上に繋がります。
テレワークをすることによって通勤がなくなるため、その時間を別のことに充てられるようになります。スキルアップの勉強、家族との時間、趣味など時間を有効に活用できるので、ワークライフバランスの向上が期待できます。
オフィスを使用しなければ、雇う側のコスト削減にも繋がります。デスクやパソコン費用、光熱費といった費用がかからず、その分ほかのことにお金を費やしたり、スペースを有効活用したりなど、より効率的に経営を進めることも可能でしょう。
テレワークは雇う側、雇われる側の双方にメリットが得られます。その一方で、仕事モードへの切り替えが難しい、ほかの社員とのコミュニケーションが気薄になるといった、テレワークならではのデメリットもあります。
医療事務の仕事内容や職種的な特徴から、テレワークにすることによって得られるメリットについてまとめました。
医療事務スタッフが働く医療機関では、不特定多数の患者さんやそのご家族が来院されます。なかには、新型コロナウイルス感染症患者に対応している医療機関もあります。そのため、感染リスクが高いことを懸念して、医療機関で働くことを躊躇している人もいることでしょう。しかし、来訪者と直接関わらないレセプト業務やカルテ登録などを、できる限りテレワークに移行すれば、感染リスクを軽減することができます。
医療事務として働きたいと思ってはいるものの感染リスクが気になる、という人にとってテレワークは大きなメリットになるでしょう。
医療事務は、特に主婦や育児をしている女性に人気の職業です。なかには「働きたいけど家庭との両立が難しい」「子供の面倒をみなくてはいけない」といった理由で、働くことを諦めている人もいるかもしれません。医療事務にテレワークが広まれば、このようなお悩みで働くことができない人にとっても両立がしやすいため、大きなメリットとなるはずです。
最近では、医療事務業務をリモートで代行するサービスもあります。これまでは、各医療機関で行われていた受付や会計などの業務を、専門スキルを持ったスタッフがオンラインで代行するサービスです。このようなリモート医事サービスでは、以下のようなメリットがあります。
これまで医療事務の仕事をしていたスタッフを、医師事務作業補助者や看護助手などに配置転換することもできるため、医師や看護師の負担を軽減させることが期待できます。そうすることで、専門職種が自分の医業に専念できるため、医療の質向上につながるでしょう。
リモート医事サービスでは、受付や会計がスムーズに行えるため、患者さんの待ち時間を軽減できるでしょう。また、待合室の混雑解消にも繋がるため、患者満足度の向上効果が期待できます。
医療事務スタッフに欠員が出ると新規で募集し、その後の教育に時間がかかってしまっている医療機関は多いことでしょう。リモート医事サービスでは、専属スタッフが常駐しているので、人員確保や教育の手間がかからず、その分の時間やコストの削減につながります。
医療事務におけるテレワークについて紹介しました。現状、医療事務がテレワークを行っている医療機関は少ないようですが、今後増えていく可能性は十分に考えられます。テレワークで医療事務の仕事を希望している人は、今後の動向をチェックしておきましょう。