【例文あり】医療事務の職務経歴書|採用につなげる書き方、書くべき内容を紹介します
2022.12.01 医療事務
この記事では、医療事務への就職・転職を目指している人に向けて、職務経歴書の書き方を説明しています。近年では履歴書だけではなく、職務経歴書も提出することが珍しくなくなりました。医療事務の仕事に応募する際、職務経歴書に何を書けばいいのか、必ず書かなければならないことがあるのかなど、疑問もあると思います。
採用につなげるための書き方のポイントや書くべき内容などについて詳しく紹介しますので、就職・転職活動の際は参考にしてください。
医療事務の職務経歴書
職務経歴書の基本について説明するとともに、医療事務の仕事への応募で職務経歴書を書くときに知っておきたいポイントについて詳しく紹介します。
そもそも、職務経歴書とは(履歴書との違い)
履歴書は定型フォーマットの用紙1枚に住所や氏名、学歴や職歴及び保有資格など、基本的なプロフィールを記載したものです。志望動機や趣味・特技の欄があるものの、それだけでは本格的なアピールができるものではありません。
職務経歴書はもう少し踏み込み、それまで経験した業務にどのように取り組み、実績を上げてきたのか、何ができるのかなどを詳しく伝えられるものです。
■自由度が高いので、最大限アピールする
職務経歴書は通常、A4用紙1~2枚程度に職務経歴や自己PRなどを記載します。特に決まったフォーマット等はありません。履歴書に比べて自由度が高く、書き方によって採用担当者に与える印象も違ってくるため、どのように書けば自分を最大限アピールできるかを考えて記載することが大切です。
■手書きとパソコン、どちらで作成するか
特に指定がなければ、どちらで作成しても大丈夫です。美しい文字は相手に好印象を与える要素にもなるため、字に自信があれば手書きがアピールになります。パソコンスキルに自信があるならば、パソコンで作成することで事務処理能力のアピールにもつながるでしょう。
医療事務の職務経歴書について気を付けたいこと
医療事務の職務経歴を作成する際、未経験者か経験者かによって書く内容やアピールポイントが変わってきます。採用担当者がどこを見ているのかを意識しながらポイントを押さえて書くことが大事です。
医療事務の職務経歴書の書き方(未経験者)
未経験から医療事務の仕事を目指す際、どのように職務経歴書を書けばいいのか、「職務経歴」「自己PR」「保有資格」の3つのポイントそれぞれを詳しく説明します。
職務経歴
たとえ未経験であっても、採用後の仕事につながるようなスキルがあれば、そのことが伝わるように記載することが大事です。医療事務は未経験でも、ほかの分野で事務仕事の経験があれば事務処理能力があることを示せます。
医療事務では患者さんの応対や院内各所とのやりとりも業務に含まれます。異業種でも受付や販売スタッフなど、コミュニケーション能力が必要とされる仕事に就いていた経験があれば記載しておきましょう。
自己PR
医療事務の仕事はレセプトの作成など事務処理能力が必要とされる業務が多くあります。そのため、自己PRの欄では未経験でも事務処理能力のアピールが必須です。どの程度パソコンの操作ができるのか、使えるソフトは何かなど、具体的なスキルを記載するようにしましょう。
社内外の人やお客様などにどのような接し方をしてきたか、何を心がけてきたかなどを具体的に書くことでコミュニケーションスキルをアピールすることもできます。
未経験者の自己PRの詳しい書き方は、「【例文あり】医療事務の自己PRの作り方!職務経歴書のポイントと有利な資格を紹介」をご覧ください。
保有資格
保有資格に関しても、しっかりと記載することが大切です。医療事務関連の資格はもちろんですが、そうでなくても医療事務の仕事につながるようなものであれば採用担当者の目に留まり、好印象を与える可能性があります。資格取得のためにどのような取り組みをして、どれだけ努力をしたかなどを書き加えることもアピールにつながります。
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医療事務の職務経歴書の書き方(経験者)
経験者の場合は、それまでの経験も踏まえた上で具体的な内容も含めながら、効果的な職務経歴書を作成することが大切です。
職務経歴
採用担当者は採用後に担当してもらいたい業務を任せられる人材かどうかを見極めるために、前職でどのような業務をどのように行っていたのか確認したいと思っています。それがわかるように、これまで担当してきた業務内容をできる限り具体的に書くことが大切です。例えば入力業務なら1日どれくらいの件数に対応してきたかなどを記載すれば、どの程度のスピードで業務をこなせるかの目安にもなります。
自己PR
未経験者と同様に、経験者でも事務処理能力やコミュニケーション能力について重点的に記載してアピールすることが大事です。仕事に対する向き合い方や業務の改善に努めたこと、ミスせずスピーディーに業務をこなすためにどう取り組んできたかなどもPRのポイントになります。他の医療従事者とどうコミュニケーションを取ってきたか、患者さんに安心してもらえるように工夫したことなども盛り込むとより効果的でしょう。
経験者の自己PRの詳しい書き方は、「【例文あり】医療事務の自己PRの作り方!職務経歴書のポイントと有利な資格を紹介」をご覧ください。
保有資格
保有資格についても、未経験者同様に所有している資格があればアピールになります。希望する職種に関連した資格は特に大事です。求人に応募するとき、これまでの実務経験にプラスして資格があれば強みになります。これまでの職場で活用してきた資格や、応募する医療施設の業務で活かせそうな資格を中心に記載することがおすすめです。
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職務経歴書の種類
職務経歴書は主に「編年式」と「キャリア式」の2種類あり、どちらを使っても大丈夫です。自分の強みをアピールしやすいほうを選択して作成しましょう。
編年式(時系列)
編年式はキャリアを古い順から時系列に記載する職務経歴書です。逆に新しいキャリアからさかのぼって時系列に記載する逆編年式と呼ばれる方式もあります。逆編年式は即戦力としてアピールできる直近のキャリアをより前面に出したい人向けです。編年式はキャリアが浅い人や転職回数が少ない人、経験年数が少ない人などに向いています。
キャリア式(職種別)
キャリア式は分野や職種、プロジェクトごとなどでキャリアをまとめて記載する方法です。経験してきた職務内容や得意分野などがわかりやすいメリットがあり、複数の分野や職種を経験してきた人などに向いています。時間的な流れが把握しにくいところがあるため、一部編年式も取り入れて時系列でのキャリアも記載すると伝わりやすくなります。
職務経歴書の例文【基本構成】
職務経歴書は履歴書とは違って決まったフォーマットはありませんが、一般的に書くべきこととされている内容や基本構成はある程度定まっています。ここからは基本構成に沿ってどのように記載すればいいのか項目ごとにポイントを解説します。
職務経歴書
2020年10月30日
東京都港区港南1-7-18 A-PLACE品川東6F
サンプル 花子
080-XXXX-XXXX
■希望職種
医療事務
■職務経歴
●2013年4月~2016年3月
【勤務先】
AAA病院
【雇用形態】
正社員
【業務内容】
・受付、会計業務
・電話応対
・予約対応
・カルテの作成、管理
・レセプトの作成、点検、請求
【業務実績】
・言葉遣いと身だしなみに気をつけて丁寧な受付対応を行い、患者さまの満足度アンケートで高評価を獲得
●2017年4月~2019年3月
【勤務先】
BBB病院
【業務内容】
・受付、会計業務
・カルテの作成、管理
・レセプトの作成、点検、請求
・薬剤、診療材料の在庫管理
・処方箋の発行
・入院、退院、転院等の手続き補助
・企業健康診断の対応
【業務実績】
・正確な事務処理能力を評価され、幅広い医療事務業務に従事
・カルテのラベリングやファイリングの方法を改善し、受付での患者さまの待ち時間を削減
■志望動機
2016年1月 医科 医療事務管理士 技能認定試験 合格
■取得資格
幼少期に重い病気で入院をして医療機関にお世話になったことを機に、医療に携わる仕事をしたいと考えるようになりました。出産を機に一時退職をしておりましたが、この度仕事に復帰をすることにいたしました。今まで得てきた医療事務としての知見をもとに、長期的な視点で後輩の育成なども行う正社員として貴院に貢献したいと考えています。
■自己PR
<細やかな気配り>
患者様や他の事務スタッフに対する気配りが得意です。お身体の不自由な患者様には、移動のサポートを行ったり、こちらから患者様の場所に伺って受付を済ませたりと患者様に最適な対応を行うよう心がけていました。また、他の事務スタッフとは情報共有を細やかに行い、スムーズな連携ができるようにしていました。
<事務処理能力>
医療事務管理士の勉強で得た知識と様々な医療事務業務全般の経験から、業務を高い正確性と速度で処理することができます。特にレセプト業務は他のスタッフと比較しても早く正確だったため、過去に勤務していた医療機関では新人教育も行っていました。
1行目中央(中央揃え)に職務経歴書と記載
1行目は本格的な職務経歴等を書いていく6行目以降よりも少し大きめのフォントかつ太字で、「職務経歴書」と記載します。
2行目 右端(右揃え)日付
2~5行目までは1行目とは逆に6行目以降よりも小さめのフォントで記載します。日付は作成した日ではなく、郵送の場合は投函日、面接時に持参する日は面接日です。西暦と和暦のどちらを使ってもかまいませんが、職務経歴を書く際なども含め、全体を通して表記を統一しましょう。
3行目 右端(右揃え)住所
職務経歴書に記載する住所には郵便番号は不要です。都道府県名やマンション・アパートなどの建物名は省略せずに記載します。
4行目 右端(右揃え)氏名
氏名を記載する際は姓名の間に少しスペースを入れ、姓と名の区切りがはっきりわかるようにします。ふりがなは特に書く必要はありません。
5行目 右端(右揃え)連絡先の電話番号
電話番号は固定電話と携帯電話のどちらでもかまいませんが、日中連絡がつきやすいほうを記載します。固定電話を書く場合は、市外局番も忘れずに書くようにしましょう。
(以降は左揃えで全体のバランスを見ながら記載)
6行目以降は見出しの前に■などを付けて左揃えで記載します。ダラダラ書くよりも箇条書きするなど、全体的に見やすく工夫することがポイントです。フォントサイズは基本となる10.5pt~12ptの範囲が読みやすく、職務経歴の項目は表を使ってまとめると見やすくなります。
数字は算用数字を使用します。あれもこれもと書きたくなることがあるかもしれませんが、全体の記載量はA4用紙2枚以内にまとめることがポイントです。
■応募職種もしくは■希望職種と記載
■応募職種もしくは■希望職種と見出しを書いたうえで改行し、実際に応募したい職種、または希望する職種名を記載します。職種名は求人情報に載っている名称にそろえて正しく記載しましょう。以降の段落も同様の手順で記載します。
職務経歴
編年式、逆編年式、キャリア式のうち、自分のキャリアをアピールしやすい種類を選択し、時系列などは正確に記載することが大切です。ただし、前職が1カ所だけの場合は形式にこだわる必要はありません。
前職の勤務先名や期間、業種、雇用形態、医療機関の規模や従業員数のほか、業務内容や自分があげた成果などについて、見出しを付けたうえで簡潔に内容を記載する方法もあります。一覧表にまとめると読みやすくなります。
取得資格
資格の名称は省略せず、正式名称で記載します。所有している資格が多い場合、すべて羅列する必要はありません。希望職種に関連するものや特にアピールしたい資格を中心に選んで記載するようにしましょう。
勉強中の資格がある場合は、「現在〇〇資格の取得に向けて勉強中」のようにその旨を記載することもおすすめです。さらにスキルアップしたい意思があることを示すことができます。
以下は、必要に応じて記載
■志望動機
志望動機は履歴書ですでに詳しく書いていれば記載する必要はありません。書く場合は求人先のホームページや求人情報などを参照し、求められている人物像を意識して記載することが大事です。なぜその医療機関や業界・業種で働きたいと考えているのか、なぜ応募する職種に従事したいと思っているのかを明確に書くことで仕事に対する意欲を示すことができます。
■自己PR
ここでは職務経歴に関わる内容に絞った自己PRを記載し、それ以外の内容は履歴書に記載していれば不要です。あげた成果や現場で改善にあたったことなど、業務に関連する内容はできる限り職務経歴の流れで記載すればよりアピールにつながります。
職務経歴の欄ではアピールしきれなかった強みや入社後に自分ができること、どのように働きたいと考えているかなどを自己PRとして伝えることもできます。
医療事務の職務経歴書に書くべき内容のポイント
ここであらためて医療事務の職務経歴書に書くべき内容のポイントをまとめ、最後の仕上げに確認すべきこともチェックしておきましょう。
書くべき内容のまとめ
職務経歴書には、どのような医療機関や職場にどのくらいの期間在籍し、どのような業務を担当していたのか記載します。仕事への姿勢や業務に対する処理能力をアピールするのはもちろん、業務改善等に携わった経験があれば強みとして盛り込みましょう。
医療事務はホスピタリティも必要とされる職種であるため、職場でともに働く人や患者さんとのかかわり方についても職務経歴に絡めて伝えます。自己PR欄だけではなく、記載内容全体が自己PRになるように工夫し、採用担当者が一緒に働くのをイメージしやすい内容にすることがポイントです。
伝えるべき内容が書かれているか再度確認をしよう
職務経歴書の作成を終えたら、必ず最後に見直すようにしましょう。あらためて読み直すことで、客観的に全体を捉えてみることが大切です。前職での職務経験が具体的に伝わるように書かれているか、持っている資格や知識、スキルがもれなく記載されているかなど、書くべき内容がきちんと盛り込まれていることを再度確認して仕上げます。
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