介護事務におすすめの資格7選!難易度・合格率や取得方法を解説

2023.09.20 介護事務

【医療事務のパイオニアソラスト監修】介護事務とは、介護サービスを提供する施設や事業所での事務職のことです。介護事務に関連した資格は複数あるため、迷う人も多いのではないでしょうか。

この記事では介護事務の仕事に就きたいと考えている人に向けて、おすすめの資格試験、就職や転職に有用な資格について解説しています。

ぜひ参考にしてください。

ソラスト教育サービス

介護事務の資格とは?資格って必要なの?

介護事務とは、老人ホームや訪問介護ステーションなど、介護サービスを提供する事業所で働く事務職のことです。

資格は必要なく未経験でも働くことができますが、資格を持っていると就職・転職時のスキルの証明になるのでおすすめです。

介護事務の仕事内容

介護報酬請求に関する書類作成や、窓口や電話の対応、備品の管理や修繕まで幅広いスキルが求められる仕事です。職場によっては、ケアマネジャーのサポートや職員の勤怠管理を担当することもあります。

メインとなる仕事内容は介護報酬請求業務(レセプト作成)です。介護保険制度で定められた要介護者の負担分を除いた費用を市町村に請求するために、書類を作成します。

また、施設内の会計業務や労働管理関係の書類作りなど、管理業務全般も仕事の範囲です。

ただし、仕事の範囲は勤務先によって異なります。

主な勤務先

介護事務として働く場合、勤務先は介護サービス施設・事業所が中心です。介護サービス施設・事業所とは、老人ホーム、介護老人保健施設、デイサービス、訪問介護ステーションなどを指します。

介護事務の収入

一般的に介護事務の年収は250万円~400万円と言われています。ただし、勤務先の規模や就業条件などによって差があるため、明確な相場といえるものはありません。

たとえば東京の求人情報でみると、月の給料は18万円程度が一般的です。非常勤で働く場合は時給800~1,200円程度となっています。また、介護福祉士やケアマネジャー職との兼務によって、年収アップとなる場合も多いようです。

介護事務のやりがい

介護事務には正確な介護報酬請求業務(レセプト作成)が求められます。たびたび変更される制度に対応しながら正確な業務を行うために、知識や技能が必要になります。

また、受付業務や施設内での利用者とのコミュニケーションを通じて、人から感謝される機会が多いこともやりがいの1つです。日勤業務がメインで、メリハリをつけて働けると感じる人も多いようです。

介護事務の仕事に就くには?必要な資格やスキル

介護事務の求人の多くは資格が必須ではない場合が多いです。介護事務の仕事に就くうえで必要なスキルは「介護保険に関する基礎知識」「パソコン操作」「経理事務の基礎知識」「コミュニケーション能力」の4つです。ただし、資格を持っていれば就職に有利になることは確かです。スキルに加え、介護職への関心や熱意をアピールできます。

介護事務資格おすすめ7選【合格率・難易度】

それではここから介護事務の資格でおすすめの7つの資格をご紹介します。

【介護事務おすすめ資格7選】
・介護事務管理士®
・ケアクラーク
・介護報酬請求事務技能検定
・介護保険事務士
・介護事務実務士
・介護保険事務管理士
・介事管理専門秘書検定資格

介護事務管理士®️

参考:介護事務管理士®技能認定試験

介護事務管理士®️は介護サービス施設でのレセプト業務や受付、会計、ケアマネジャーのサポート業務などの業務知識・スキルがあることを証明する資格です。

マークシート方式で合格率も約70%と高く、受験料も控えめなので介護事務の中でも挑戦しやすい資格と言えるでしょう。

「介護事務管理士®」を目指すなら、ソラストの「介護事務管理士®」資格取得を目指せる「介護事務講座(教材)」がおすすめ。介護保険の基本やしくみ、費用のことをしっかり学べる教材です。

ケアクラーク

参考:ケアクラーク技能認定試験(ケアクラーク®)

ケアクラークは、介護報酬請求事務や社会福祉制度の知識とスキルを図る資格試験です。

学科と実技の試験があり、学科ではコミュニケーションスキルから介護・医療知識、事務業務など幅広く問われ、実技では実際に診療報酬請求の明細をつくります。

介護報酬請求事務技能検定

参考:介護報酬請求事務技能検定試験とは

介護報酬請求事務技能検定は、介護保険法施行当初からの歴史がある検定試験です。

介護報酬請求事務を行う知識と技能を認定します。

学科と実技の試験があり、居宅サービスと施設サービスそれぞれにおいて介護給付費明細書を作成するなどの問題が出題されます。合格率は約80%なので合格を目指しやすいです。

介護保険事務士

参考:介護保険事務士講座一般財団法人 つしま医療福祉研究財団

介護保険事務士は、介護保険請求事務のプロフェッショナルであることを証明する資格です。

誰でも得られる資格ではなく、大学や短期大学などの履修科目になっていることが特徴です。

資格取得したい人は、財団指定の学校や法人に所属する必要があるので受験資格を得るのに少しハードルが上がる資格と言えます。

介護事務実務士(R)

参考:介護情報実務能力認定試験 介護事務実務士(R)

介護事務実務士(R)は、医療福祉やメンタルケアに関する能力を証明する資格です。

試験は、主催の医療福祉情報実務能力協会が指定する教育機関において実施されています。

資格を得たい場合は協会が指定する指定校に入学する必要があります。

介護保険事務管理士

参考:介護保険事務管理士|一般財団法人 日本病院管理教育協会

介護保険事務管理士は、主に医療や介護等のサービス提供施設における介護事務の能力を証明する資格です。

試験は年2回実施されていますが、受験するために財団が指定した教育機関において、介護保険制度論と介護報酬算定実務(算定と請求方法)の2科目を履修する必要があります。

合格基準や合格率は不明ですが、基本的に大学や専門学校の在学者向けの資格なので、何度もこれらの教育機関の科目を修了できるレベルです。

介事管理専門秘書検定資格

参考:介事管理専門秘書検定資格 | 日本能力開発推進協会 (JADP)

介事管理専門秘書検定資格は、介護保険制度・介護報酬請求・メンタルケアなどについて学び知識やスキルを証明する資格です。

試験は認定教育機関で指定のカリキュラムを修了後に受験することができます。

介護事務の資格が多すぎる?!受験する資格の選び方を解説

介護事務の資格は数多く存在し、難易度もさまざまなため、どの資格試験を受験したらいいか迷ってしまう人も多いです。

ここからは自分にピッタリの資格を受験するために、資格の選び方を解説します。

得たいスキルは何か

介護事務の仕事内容は幅広く、窓口対応、介護保険の基礎・応用知識、レセプト作成業務、介護職員やケアマネジャーのサポートなどさまざまなスキルを必要とします。

資格試験の内容を見て、どんなスキルを得られるのか目的に合わせてしっかりと吟味してみましょう。

学びやすいか

資格取得には独学、通学、通信といった勉強方法があります。自分のライフスタイルにあった学び方を選ぶようにしましょう。

コストや時間、教材の相性などを比較しながら、自分にピッタリの学び方を見つけることが資格取得への最短ルートです。

介護事務に関する資格の特徴

ここでは、介護事務に関する資格の特徴を解説します。なお、全体的な傾向や特徴として説明しているため、詳しくは個々の資格を検討することが必要です。

民間資格であり受験資格はないことが多い

介護事務の資格は複数ありますが、すべてが民間資格です。また、年齢や学歴、実務経験などの受験資格がなく、誰でも受験できる試験がほとんどです。数カ月に1回の頻度で実施している資格試験もあるため、初学者でも取り組みやすい面があります。

難易度も低めの試験が多い

複数ある介護事務の資格試験は、いずれも難易度が低めに設定されています。各資格試験の合格率は50~70%ほどとなっており、一部の国家資格と違って資格取得を目指しやすいのが特徴です。効率的な学習ができれば、初学者であっても1カ月半~4カ月程度の勉強で合格を目指せます。

働きながら取得を目指しやすい

働きながら資格取得を目指す人は多くいます。この場合は、独学か通信講座を選ぶのが一般的です。

介護事務の資格を持つメリット・デメリット

ここからは介護事務の資格を持つメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。

メリット

①:就職や転職で有利になる可能性がある

資格を持っていると即戦力として働ける人材であるというアピールポイントとなり、就職や転職のときに有利になる可能性があります。資格は専門知識や向上心の証明となり、履歴書や面接での自己PRに活用することで説得力が増します。

②:資格を活かした介護事務の働き方ができる

資格をとるときに必要な知識を学んでいるので、レセプト作成のような専門業務や介護保険料変更などの対応などもスムーズに対応できるでしょう。

③:活躍できる職場の選択肢が広がる

介護事務は無資格でも挑戦できますが、中には資格を必要とする求人もあります。資格を持っていないから応募できないと諦めるのではなく、活躍できる職場の選択肢が広がるでしょう。

④:働きながら取得を目指しやすい

介護事務の資格取得は主に通信講座を通して勉強できるものが多いです。働きながらでも、育児の合間にでも勉強して取得を目指しやすいのが特徴です。

⑤:スキルアップを図れる

基本的には一度取得するとずっと有効なので、育児がひと段落してから復帰する人などにもメリットがあります。すでに介護事務として働いている人も資格手当などが受け取れる場合があり、キャリアアップや昇給が期待できますよ。

資格試験の勉強により、介護保険制度や介護サービスの仕組みを理解したうえで仕事に取り組むと、事務処理能力が高まります。また、専門用語や計算式の意味を理解して使うなど、プロとしての責任感が生まれるのもメリットです。

デメリット

①:資格を取得しなくても働ける

資格がなくても介護事務として働くことはできるので、資格取得に労力をかける必要はないと考える人もいるかもしれません。

採用時に資格取得のメリットを感じなくても、採用後に専門的な内容を勉強していく必要があるので、事前に知識を蓄えておくことが大切です。

②:現場での経験がものをいう

介護事務が働く介護施設の現場では、マルチタスクをスピード感を持って行う必要があります。イレギュラーの対応も多いでしょう。

実際に業務を経験して学ぶことももちろん多いですが、それ以前に専門用語や知識が分かっていないとさらに苦労してしまうので資格取得をしておくことをおすすめします。

③:資格取得にお金がかかる

とはいえ資格を取得するためにはお金がかかり、ある程度の出費は避けられません。

介護事務の試験は難しいの?合格するための勉強方法

それぞれの資格の特徴を見てきたところで、ここからは介護事務の資格に合格するためにはどのような勉強方法があるか解説していきます。

独学で勉強する

独学で勉強をする最大のメリットはコストを抑えながら自分のペースで勉強できることです。まずは教材を自分で用意する必要がありますが、特定の介護事務の資格についての参考書はほとんどなく、細かい対策をするのは難しいでしょう。

公式サイトで過去問を公開している場合もあるので活用してみてください。

独学はマイペースに勉強できる反面、強い意思がないと計画的に進められずにダラダラと勉強しがちです。不明点を解決できないこともあるので、時間を無駄にしてしまうかもしれないのでおすすめできません。

通学して勉強する

介護事務関連の資格の中には、資格を発行する協会の指定校の講座を受講した後に試験を受験できるものがあります。指定校である学校に入学する必要があるので、金銭面でも負担が大きく、資格取得までの時間もかかるでしょう。

その反面、対面でしっかりと勉強できるので資格取得は確実に近づきます。

独学で勉強するなら、ソラストの教材がおすすめ

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まとめ:介護事務の資格をとってキャリアアップしよう

介護事務の資格にはさまざまな種類があります。

限られた時間やお金を無駄にすることがないように、取得したい資格が決まったら最短距離の勉強方法を選ぶことが大切です。

ソラストの介護事務教材は、合格者輩出など実績もあり安心して介護事務に必要な知識とスキルを学べます。

介護事務を仕事にしたい人だけでなく、家族のために介護保険制度などを学びたい人にもおすすめです。

少しでも興味がある人はぜひ学んでみてくださいね。