病院の受付業務とは?1日の流れや医療事務との関係、資格の要否を徹底解説!

病院の受付業務とは?1日の流れや医療事務との関係、資格の要否を徹底解説!

2023.08.16 医療事務

【医療事務のパイオニアソラスト監修】病院の規模に関わらず医者にかかる際には必ず受付を通して診療をします。
その病院で医療サービスを受ける人にとって、第一印象の良し悪しの決め手となるのも病院受付の役割のひとつ。
患者と病院間のやりとりをうまく通すことで、スムーズな受付運営が患者の満足度向上につながり医療チームの円滑な業務を支えます。

そのほか病院受付の仕事にはどんなことが含まれるのでしょうか?この記事では医療事務と受付事務の違い、基本の仕事内容や病院受付として働くために必要な資格やスキルについて紹介していきます。

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病院の受付とは?医療事務と何が違うの?

規模の小さいクリニックや病院だと、受付は「医療事務」が担当するのが一般的です。
対して、大きい病院では「受付事務」として受付に特化した仕事をする人がいます。

どちらにしても、医療事務の知識は必須です。

知識さえ身につければ、業務未経験の主婦から正社員採用も目指せます。

次のような求人条件が気になる方は要チェックの職種です!

・月給制の正社員
・時給制のパート、アルバイト
・派遣社員
・経験不問
・資格取得支援あり
・ミドル歓迎
・交通費支給
・食事補助あり
・家庭と仕事の両立を目指す方におすすめ
・女性活躍
・平日のみ勤務OK
・土日勤務歓迎
・希望シフト提出制(勤務時間の調整可)

レセプト業務が集中する月末月初などは残業をすることもありますが、基本的には定時で帰りやすい職種です。

常に求人が多い職種のため、給与アップ・人気エリアへの転職も目指せます!

応募の前に取得しておきたい資格などをみていきましょう。

病院受付の基本の仕事内容

病院の受付には、以下のようなさまざまな業務があります。

・受付(初診や月初めの受診患者さんの保険証チェック、カルテ発行など)
・診察や検査、入院などの案内
・レセプト業務(大病院では医療事務が担当)
・備品発注
・クラーク業務
・電話対応
・会計業務
・データ入力、整理 など

大きな病院では清掃員が清掃するケースがほとんどですが、小さなクリニック(診療所)では清掃や消毒などの衛生管理も受付が担当していることが多いです。

病院受付の1日の仕事の流れ

病院受付は、総合病院や大学病院のような大きな病院と、クリニック・診療所のような小さな医療機関とで仕事の流れが異なります。

まずは総合病院の場合からみていきましょう。

◼️総合病院の病院受付の1日(例)

総合病院では、基本的にかかりつけ医から紹介状をもらった患者さんが、事前に外来の予約をして来院される場合がほとんどです。

毎日、多くの患者さんに対応することは楽ではありません。

しかし基本的に予約の患者さんが多く、事前にカルテなどの準備がしやすいというメリットがあります。

午前は一般外来の受付もおこない、午後は予約の患者さんのみ対応する医療機関も増えています。

◼️クリニックの受付の1日

クリニックは病院よりも規模が小さく、受付を一人で担当する場合が多いです。

お昼休憩を交代でとることが難しく、受付終了まで持ち場を離れられないこともあります。

しかし他の職種もそれぞれ人数が少ないため、クリニック全体でのコミュニケーションがとりやすく業務が進めやすいというメリットがあります。

勤務時間は同じでも、病院よりも遅い出勤の場合も多いです。
徒歩通勤できるエリアのクリニックに勤めて、休憩時間にすぐに外へでて自宅へ一旦帰り家事をする方もいます。

内科や歯科など診療科にもよりますが、看護師ほどではないものの給与は安定していて、東京都での平均給与は月給20万円以上です。

ご自身の生活スタイルに合った職場探しのヒントにされてみてくださいね。

病院受付は未経験・無資格可!それでもあると有利な資格

病院受付の業務をおこなうにあたって、絶対に必要な資格やスキルはありません。しかし資格をとっておくと、就職や転職に有利です。そんな資格とスキルにはどんなものがあるでしょうか? 

・医科 医療事務管理士技能認定試験
・医療事務技能認定試験
・医療事務技能審査試験(メディカル クラーク®︎)
・MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)

ひとつずつ詳しくみていきましょう。

医科 医療事務管理士技能認定試験

医科 医療事務管理士技能認定試験は、日本で一番最初に医療事務の資格試験を始めた技能認定振興協会(JSMA)による認定資格です。

医療保険制度や、診療報酬の仕組みを理解し、正確に診療報酬を算定点検するスキルを持つ証となります。

試験は毎月実施されており、在宅受験が可能です。

公式教材であるソラストの医療事務講座マスターコースの教材と、医療事務技能認定試験問題集を解いておくことがおすすめの試験対策といえるでしょう。

参考:医療事務管理士技能認定試験|技能認定振興協会(JSMA)

医療事務技能認定試験

医療保険制度や診療報酬算定に関する基本的な知識を習得しているかをたしかめるテストです。

受験資格は不要!試験は在宅受験で、テキストを見ながら解いてOKです。

参考書などから医療保険制度や保険請求事務についての正確な情報を、すばやく探せるかという点が重視されます。

試験対策としては、まず基本を学び、つぎに実務で多くのレセプトを作成することが合格への近道です。

未経験の方や医療事務の実務にまだ自信が持てない方には、まずソラストの医療事務講座スタンダードコースの教材で学ぶことをおすすめします。

参考:医療事務技能認定試験|技能認定振興協会(JSMA)

医療事務技能審査試験(メディカル クラーク®︎)

合格すると「メディカル クラーク®︎」という称号が付与され、「診療報酬請求事務業務」や窓口業務などの能力を備えている医療事務であることを証明できます。

メディカル クラーク®︎は全国の医療機関で活躍しているため、合格することでクラークや受付、医療事務として採用されやすくなるでしょう。

試験日程が多く、在宅受験できるのでチャレンジしやすい資格ですね。

参考:医療事務技能審査試験(メディカル クラーク®︎)|一般財団法人 日本医療教育財団

MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)

MOSとはマイクロソフトオフィスのエクセルやワードなどを使うスキルを証明できる資格です。転職サイトの求人情報をみると歓迎スキルに「パソコンスキル」と書いてありませんか?例えば「タイピングが速いです」「PC操作に自信があります」と自己アピールをしても「できる」感覚は人によってさまざまです。

MOSを取得していることで、Microsoft Officeの使用スキルを客観的に証明できます。

MOSはマイクロソフトオフィスのバージョンごとに資格取得が可能です。

また、資格取得のための勉強が実務に直接いかせるので、業務や教育担当として後輩育成にも役立てられます。また、これから病院受付に転職するか他の業界にするかを迷っていても、PCを使う仕事ならどんな仕事にでも活かせる資格です。

合否がすぐにわかるため、直近での転職予定でも履歴書に書けますよ。国際資格のため、海外に出る予定の方も必見です。

参考:マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)

病院受付に必要なスキルは大きく4つ

・PCスキル
・対応力
・コミュニケーション能力
・作業スピードと仕事の正確性

こんなスキルがあると病院受付の業務につかえます!

今後、病院受付に転職を考えているかたはぜひこの能力を伸ばせるように、チェックしてみてくださいね。

ひとつずつ詳しくみていきましょう。

PCスキル

・パソコン操作に長けていること
・文字入力速度が速く、正確
・ExcelやWordなどのMicrosoft Office操作が得意(MOS資格を取得しているとさらに◎)

全くの初心者で、もう少しやさしい入門のIT知識をつけたい方はソラストの「今さら聞けないIT系講座シリーズ」がおすすめです。

講師の説明に合わせて操作をしながら、基本的な事柄を学習できます。

対応力

病院には多くの患者さんがいらっしゃいます。ご職業や話すことば、症状、イレギュラーな事態が発生したときの捉え方、待ち時間に対する感覚から、医師の発言ひとつをとっても感じ方は人それぞれです。

数字で答えられるシンプルな質問から、個人情報を含むデリケートな相談までさまざまなことに直面します。

そんなとき、受付担当として臨機応変に対応できる判断力と、医療機関の代表意識を持った責任のある態度・回答内容が大切です。

日頃から医療機関の基本方針や、記憶ではなく記録を確認する癖をつけて、自信を持って業務に取り組みましょう。

コミュニケーション能力

患者さん以外にも多くの職種・業者の方々と関わる仕事です。

短い時間で端的なコミュニケーションがとれる人は活躍できます。

対応力にも繋がりますが、患者さんやスタッフとのコミュニケーションをさらに磨くために、「接遇力」を学ぶこともおすすめです。

ソラストの「ホスピタルコンシェルジュ®講座の教材」なら医療現場に特化した接遇が学べます。

作業スピードと仕事の正確性

仕事の流れや一つひとつの業務がなぜ必要かなど、理由を理解したうえで業務をおこないましょう。

作業スピードと仕事の正確性は重要ですが、まずは医療知識が必要不可欠です。

病院受付として働くなら受付業務も兼ねている医療事務がおすすめ!

医療事務の経験があり、その仕事ができれば、大きい病院での受付事務に就職するときに有利です。クリニックなど規模の小さい病院では、医療事務が受付業務もこなします。

資格取得により、それらの知識を体系的に身につけられるでしょう。

まとめ:病院の受付事務は医療の入り口を支える重要な役割で求人も多い職種

病院の受付事務は、医療の入口を支える重要な役割を担っており、求人も多い職種の一つです。

受付業務の他にも、会計業務やクラーク業務、レセプト業務など、医療機関の中でも大きな役割を担っています。

患者さんが正面玄関から医療機関に入ってきて、最初に会うのが受付事務です。
医療機関自体の印象が受付で決まると言っても過言ではありません。

病院の受付事務は、患者さんと医療スタッフをつなぐ役割があり、臨機応変・スムーズな対応により患者さんの負担や不安を軽減させる重要な存在です。