医療事務が仕事で関わる他職種について

2021.10.30 医療事務

医療事務が働く病院やクリニックといった医療現場では、他の医療職スタッフも大勢働いています。そのため、医療事務は他職種と連携を取って業務を進めることも求められます。
この記事では、医療事務が関わる他職種について、仕事内容の特徴や職場における役割などを解説します。医療現場で働く場合、他職種の役割について知っておくことは大切なので、医療事務として働く人はぜひ参考にしてみてください。

医療事務と関わる他職種の種類と特徴

医療事務の働く病院やクリニックでは、他にどのような職種の人が働いているのかについてみていきましょう。

医師

医師は、病気や怪我の診断・治療などを行う医療現場における中心的存在です。病院に勤めている場合は「勤務医」、クリニックなどを開業している場合は「開業医」と呼ばれます。医師は、患者に対して正確な診断と適切な治療方針の立案が求められ、それぞれの分野における専門的な知識を有しています。
病院やクリニックにおいて、院長と呼ばれる組織のリーダーは原則、医師となっています。そのため院長である医師は、施設の経営方針や社内規則などの決定権を握っており、一般の会社における社長と同じような立場であるといえるでしょう。

歯科医師

歯科医師は、医師の中でも口腔内の診察・治療に特化した医師のことを指し、虫歯や歯周病の治療、入れ歯や差し歯の製作・装着、歯列の矯正、インプラント手術や、口腔内の健康管理や指導を行います。歯科医師法によって、口腔内における歯科医業は歯科医師のみと定められており、他の医師は診察、治療を行うことはできません。

歯科衛生士

歯科衛生士は、歯科疾患や口腔内のトラブルに対して、歯科医師の診療を補助し、また歯科医師の指示のもと、医療行為の一部を担当します。歯科助手とは違い、患者さんの口腔内に直接的に触れる行為を行えるのが特徴です。歯科助手は、原則として患者さんの口腔内を直接触れるような医療行為や予防処置は行えません。

看護師

看護師は医師の診療、治療の補助や患者の心身のケアを行う専門職です。主な業務としては、血圧や体温の測定、採血、注射・点滴の他、食事・入浴・排泄の補助などがあり、患者と直接接することも多く、精神面のケアなども求められます。入院患者のいる病院では、24時間体制で看護を行うため、一般的に、日勤・準夜勤・深夜勤などの時間帯の勤務があります。
看護師といえば女性の職業というイメージが強いですが、最近では男性看護師の数も増えてきています。医療事務とは病院やクリニックなど、ほとんどの施設で深く関わります。

理学療法士

理学療法士は、PT(Physical Therapist)とも呼ばれ、病気や怪我で身体に障害を負った人に対し、「歩く」「立つ」といった基本的な動作・運動機能の回復を促すリハビリテーションの専門家です。医師の指示をもとに、関節の動きや筋力を改善する「運動療法」、熱や電気などの物理的なエネルギーを用いて組織の回復を促す「物理療法」などを用いて治療を行います。
また、腰痛や膝痛といった痛みに対しても理学療法を行ったり、スポーツ復帰を目指してリハビリを行ったりと、小児から高齢者まで幅広くQOL(生活の質)の向上をめざし、日常生活動作(ADL)の改善を図る役割を担っています。
医療事務とは、病院や整形外科クリニックで主に関わりを持ちます。

作業療法士

作業療法士は、OT(Occupational Therapist)とも呼ばれ、身体や精神に障害を負った人に対し、主に着替え・入浴・買い物といった、応用動作能力・社会適応能力の向上を目指してリハビリを行う専門家です。理学療法士が体の土台部分のリハビリをするのに対し、作業療法士は手芸やレクリエーションなどを通して、細かい動作のリハビリをするのが特徴です。また作業療法士は、うつ病や統合失調症などの精神疾患に対してもリハビリを行っていきます。
医療事務とは主に、病院やクリニックなどで関わりを持ちます。

言語聴覚士

言語聴覚士はST(Speech Language Hearing Therapist)とも呼ばれ、障害によって会話や食事能力が低下した人に対して、指導や訓練を行うリハビリの専門家です。人間にとって生きる上で重要な「食べる」「話す」「聞く」といった機能に障害がある人に対して、嚥下訓練や発話訓練などの専門的なリハビリを行うことによって、社会復帰や在宅復帰を支援します。
医療事務とは主に病院で関わりを持ちます。

診療放射線技師

診療放射線技師は、医師の指示のもと、放射線や超音波を使った検査や治療を行います。例えば、レントゲン検査やMRIなどの画像撮影検査で装置を扱うのが放射線技師です。 他には、CT検査や消化管造影検査、マンモグラフィ、超音波検査、血管造影検査、骨密度検査なども行っています。
医療事務とは主に検査設備の整った病院やクリニックで関わりを持ちます。

臨床検査技師

臨床検査技師は、患者さんの身体における臨床検査を行い、その検査結果を医師に伝達する検査の専門家です。主に、体から採取した身体組織を検査する「検体検査」と、医療機器を使用して身体を検査する「生体検査」を行います。検体検査は、尿検査や血液検査、髄液検査などのことを指し、生体検査は心電図検査や脳波検査、呼吸機能検査などが挙げられます。
医療事務とは主に検査設備の整った病院で関わりを持ちます。

薬剤師

薬剤師は、病気の治療や健康管理に必要な薬剤を取り扱う専門家です。医師の指示によって出された処方箋をもとに、調剤や服薬の方法の指導、薬品の管理や販売を行うのが主な仕事です。
医療事務とは主に病院や保険薬局で関わりを持ちます。

栄養士

栄養士は、患者さんの健康管理に必要な食生活のアドバイスや、栄養の摂取方法などの指導を行う栄養の専門家です。患者さんの病状や健康状態を把握した上で、栄養バランスの良い献立を立案したり、食材の発注・管理をしたり、実際に調理などを行ったりするのが主な仕事内容です。
医療事務とは主に病院で関わりを持ちます。

介護士

介護士は、高齢者や身体に障害を負った人に対して必要な介護を行い、身の回りの世話をする専門家です。食事・入浴・着替え・排泄といった日常生活の基本動作を直接身体に触れて介助したり、掃除・洗濯・買い物などの生活援助を行います。病院で働く介護士は、入院患者の身の回りのお世話や看護師のサポート業務などを担うことが多いです。

医療ソーシャルワーカー

医療ソーシャルワーカーは、病気や怪我などにより社会生活に支障をきたしている人に対して、社会福祉支援を行う専門家のことをいいます。
患者さんが入院・退院する際の社会復帰援助、退院後に必要な福祉用具の提案、介護サービスの紹介など、必要な情報提供を行ったり、関係機関との調整などが主な仕事内容です。 医療事務とは主に病院で関わりを持ちます。     

他職種との関わりについて

医療事務が働く病院やクリニックにはさまざまな職種のスタッフが在籍しており、それぞれが連携をし、一つのチームとなって動くことが重要です。
患者さんは個人個人によって病気やけがの症状は異なりますが、多くの人が身体的、精神的な苦痛や問題を抱えています。また、「自分の病気は一体何なのだろうか」「薬はどのようにして飲んだらよいのだろうか」「どんな治療をするのだろうか」といった悩みや不安を抱えていることもあるでしょう。そのような人たちに対して、それぞれの専門家が情報を共有し合い、連携を図りながら手助けをすることによって、適切かつ効率的な治療を行っていきます。

医療事務は、医療施設の顔ともいえる受付・会計業務などを行うので、患者さんと医療スタッフをつなぐ橋渡し役になっているといっても過言ではありません。そのため、医療事務もチームの一員として、他職種と連携を図り情報共有をしていくことが非常に重要なのです。スムーズに連携するためにも、他職種の特徴と専門性については、しっかりと押さえておくようにしましょう。

まとめ

今回は、医療事務が関わる他職種について紹介しました。今後自分が働く施設にはどのような職種の人がいるのかを把握し、それぞれの専門性を知っておくことは重要になります。チームの一員としてスムーズに業務を進めていくためにも、ぜひ参考にしてみてください。

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