医療事務の資格を取得するメリットとは?
2021.07.30 医療事務
医療事務といえば、幅広い世代の女性から人気を集める職業。この記事では、医療事務の代表的な資格と概要、資格を選ぶ際のチェックポイント、試験合格に向けた勉強法などをご紹介します。
2021.07.30 医療事務
医療事務といえば、幅広い世代の女性から人気を集める職業。この記事では、医療事務の代表的な資格と概要、資格を選ぶ際のチェックポイント、試験合格に向けた勉強法などをご紹介します。
医療事務といえば、幅広い世代の女性から人気を集める職業の一つですが、「医療事務に資格は必要か否か」という議論は多くのサイトで繰り広げられており、業界未経験の方はいろいろな情報に振り回されていませんか?
結論から先に述べると、取得した資格を無駄にするかどうかは自分次第。資格の活かし方というのは人それぞれで、無駄にしてしまう人もいれば、可能性を広げるツールとして上手に活用する人もいます。資格を取得したからといって「一生安泰!」というわけではありませんが、専門性を身につけることはどの職種においても仕事にやりがいを感じる近道ではないでしょうか。
しかし、いざ医療事務の資格を取ろうとインターネットで検索すると、たくさんの資格が乱立していて、どの資格が信頼できるものなのかが分かりにくくなっています。実際に、医療事務の資格は数多く存在し、資格によって難易度や試験範囲、業界認知度に差があるのです。近い将来、真剣に医療事務の仕事に就きたいと考えているのなら、取得後のメリットが大きい資格を選ぶことが何よりも大切です。また、勤務先によっても求められるスキルが多少異なるため、取得前に希望の職場(病院、クリニック、歯科診療所、調剤薬局など)をある程度決めておくとよいでしょう。この記事では、医療事務の代表的な資格と概要、資格を選ぶ際のチェックポイント、試験合格に向けた勉強法などをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
医療事務の資格試験で代表的なものをご紹介します。
医科 医療事務管理士®技能認定試験とは、「技能認定振興協会(JSMA)」が実施する50年以上の歴史ある試験で、「日本初の医療事務資格」として、業界内でも広く知られています。この資格・試験で問われる医療保険制度や診療報酬知識は診察の受付・会計・カルテ管理など、医療事務として幅広い業務を担う際に役立ちます。医科 医療事務管理士®技能認定試験は、試験問題を自宅で受け取って実施する在宅試験が可能です。また、 インターネット試験にも対応しているのでいつでも好きなタイミングで受験をすることができます。育児や仕事などで忙しい方はもちろん、新型コロナウイルスの感染症対策で外出を自粛したい方にもおすすめです。
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医療事務技能審査試験とは、「一般財団法人日本医療教育財団」が実施する日本最大級の全国統一試験で、医療事務管理士と並ぶ人気のある試験です。合格者は「メディカルクラーク」という資格が取得でき、受付業務や診療報酬請求業務などに役立てることができます。
診療報酬請求事務能力認定試験とは、厚生労働省認定「公益財団法人日本医療保険事務協会」が実施する試験で、医科と歯科それぞれの学科試験と実技試験が行われます。医療事務の仕事の中でも、「レセプト作成」に重きを置いた試験内容であることが特徴です。合格率は3~4割と他試験に比べて比較的難易度は高めで、医療事務としてレセプト業務にたずさわる際などは、有利に働く可能性もあるようです。
医療事務認定実務者試験とは、「全国医療福祉教育協会」が実施する、2016年よりスタートした比較的新しい試験です。診療報酬請求事務に加え、接遇マナーなど業務に関する出題内容も含まれており、医療事務としての基本的な知識をはかる試験といえるでしょう。
医療事務として働くには、資格がなくても問題はありません。とはいえ、「資格は無意味」と考えてしまうのは少し短絡的です。業界未経験者が医療事務の資格を取得するメリットの一つは、医療事務として働くために必要な知識をしっかり学習し、その成果を発揮できたので試験に合格した、という対外的なアピール手段を得られることでしょう。資格とは専門知識と向上心の証明であるといえるので、履歴書や職務経歴書に記載できるだけでなく、面接で志望動機を語る時に説得力が増します。さらに、自己PRの際にもビジョンを持って資格取得に取り組んだ姿勢をアピールできるでしょう。
また、就職後に必要な知識を習得するなら、先に学んでおいて「資格という形で残す」という考え方もアリではないでしょうか。実際に医療事務として働き始めると、医療保険制度の仕組みやレセプト業務、医療に関する知識などに加えて、2年に一度改定される診療報酬制度への対応など、学び続けることが尽きない日々です。たいていの面接官は求職者の向上心も知りたいはずですから、難易度の高い資格を持っていることで将来戦力になる人材だと印象付けることができるかもしれません。
さらに、働く前に専門用語を身につけておくと戸惑いが少なく、先輩や上司、医師や看護師などとの円滑なコミュニケーションにも役立ちます。「職場での過ごしやすさは人間関係次第」と言っても過言ではないくらいで、職場の誰とでも臆することなく会話ができれば、職場になじむまでの期間短縮にもつながるはずです。
ただし、資格であれば何でもいいわけではなく、重要なのは資格取得することのメリットの多さです。続いては、取得前にチェックしておきたい医療事務の資格選びのポイントについてご紹介します。
医療事務の仕事は無資格・未経験から挑戦できるため、なるべく業界認知度が高く、採用担当者の目に留まりやすいものを選ぶと良いでしょう。面接では志望動機と資格をリンクさせ、キャリアプランまでしっかりと伝えることが理想です。
医療事務における特に重要な任務の一つは、「診療報酬請求業務(レセプト業務)」です。医療事務関連の資格の中には、秘書業務や情報管理に特化したものもありますが、業界未経験者の場合、診療報酬請求の基本知識も含め、医療事務全般に関わる知識・スキルの証明になる資格を選ぶことをおすすめします。
資格手当とは、業務に活かせる特定の資格を持つ職員に対して支給される現金手当のこと。支給の有無や支給額、対象となる資格の種類などは職場によって異なるため、求人広告や採用サイトなどの募集要項から確認しておきましょう。
医療事務の資格取得に向けた勉強法には、独学や通信講座、専門学校、スクールなどがあります。資格の種類や生活スタイルによってベストな勉強法は異なるため、自分に合った勉強法の選択が合格への第一歩です。
目指す資格を決めたら、まずは試験日までの学習スケジュールを立てましょう。独学の場合、費用を抑えてマイペースに学んでいける半面、自ら出題範囲を調べて、適したテキストや参考書を探して購入する手間がかかります。また、疑問点が出ても自分で調べるしかないなど、学習効率やスピード面で難があるため、「短期間で確実に資格が取りたい」という方には、通信講座をおすすめします。通信講座の大きな魅力は、必要な教材がそろった状態で学習できサポートが受けられる、かつすでに社会や家庭で活躍中の方でも、今の生活スタイルを大きく変えずに資格取得が目指せる点です。
合格までのスケジュールは資格の種類や個人の生活スタイルによって異なります。最短1ヶ月で取得を目指せる資格もありますが、3~4ヶ月ほどかけて取得を目指すのが一般的なようです。試験日から逆算して大まかなスケジュールを決定したら、1日の学習時間のスケジュールも立てるとよいでしょう。
最後に、医療事務の採用では即戦力となる実務経験者が優遇される、と思われるかもしれませんが、「未経験者でも、基本知識をもち、意欲のある人を採用したい」と考える職場は珍しくありません。資格取得は、「医療事務として働く」という目的を達成するための手段の一つです。実務経験がなくても、新しいことをどんどん吸収して成長したい気持ちを伝えることが面接合格のカギになるでしょう。事前準備を十分に行って自信を持って挑みましょう!