医療事務のやりがい・大変さとは?仕事内容・就職に役立つ資格も解説

2021.07.01 医療事務

医療事務とは、病院やクリニックで患者さんの受付や会計、診療報酬請求業務などを担当する職種です。医療事務の仕事に興味があって、就職や転職を検討している人もいるでしょう。

この記事では、医療事務に興味がある人に向けて、医療事務ではどのような仕事をするのか、やりがいや働くメリットについて解説します。あわせて医療事務として働くうえで大変なことや、就職・転職する際に役立つ資格なども紹介するため、ぜひ参考にしてください。

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医療事務の仕事内容

医療事務の仕事内容は、大きく3つに分けられます。ここでは、それぞれの仕事内容について紹介します。

受付・会計業務

受付・会計業務では、医療機関を受診する患者さんへの応対を行います。来院した患者さんを出迎えて、診療を受けるために必要な手続きをします。具体的には、診察券の確認や発行、保険証の保険番号や期限の確認、カルテの作成・管理などが主な業務です。

また、診療後の会計業務も医療事務の仕事です。診療内容をもとに医療費を計算し、ミスなどがないか確認し、窓口で会計を行います。

レセプト業務

レセプトとは、「診療報酬明細書」のことです。一般的に、患者さんが会計の際に支払うのは医療費の一部で、残りは患者さんが加入している健康保険組合や市町村など医療保険の保険者に請求します。その手続きにレセプトが必要になるため、必ず作成しなければいけません。

レセプト業務では、カルテに記載されている診療内容や使われた薬などの情報を確認して、医療保険制度にのっとり、診療報酬点数の計算、レセプト作成、間違いがないかの点検を行います。

クラーク業務(外来クラーク/病棟クラーク)

規模の大きい医療機関では、クラーク業務を担当する場合もあります。クラーク業務とは、患者さんと医師・看護師の連携がスムーズにいくように事務的なサポートをすることです。クラーク業務は「外来クラーク」と「病棟クラーク」の2種類に分けられます。

外来クラークでは、各診療科での窓口対応や診療室への案内、検査案内やカルテ整理、次回の診療予約などを行います。病棟クラークでは、入院患者さんの事務手続きなどが主な業務です。

医療事務のやりがい・魅力

医療事務にはどのような魅力があるのでしょうか。医療事務のやりがいや魅力を紹介します。

社会に貢献している実感が得られる

医療事務は、医師や看護師とは異なり直接治療や診療は行いませんが、診療などがスムーズに進むようにサポートする立場です。社会貢献度の高い医療に携わる仕事であるため、やりがいを持って働けるでしょう。

患者さんから感謝される

医療事務は、受付や会計、クラーク業務などで患者さんと直接接する場面が多い仕事です。そのため、心を込めた応対で患者さんから感謝されることも多く、やりがいを感じられるでしょう。

専門的な知識が身につく

医療事務では、医療に関する専門的な知識を習得できます。受付や会計、レセプトやクラーク業務では、医療保険の知識はもちろん、診療項目や検査に関する知識が必要になるため、働いている中である程度のスキルが身についていくこともあるでしょう。

長く続けていける

医療事務は専門的な知識やスキルが必要なため、一度身につければ長く続けていきやすい職種です。医療事務にはさまざまな働き方があり、家庭との両立もしやすく長期的に働きやすくなっています。

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医療事務として働くメリット

医療事務として働くメリットは多くありますが、ここでは4つのメリットを紹介します。

経験を活かして全国で働ける

医療事務として働き身につけた専門的な知識・スキルは、職場が変わっても活かせるというメリットがあります。医療機関は全国どこにでもあり、引っ越しなどの際にも転職先を探しやすい職種です。

ライフスタイルに合わせて雇用形態を選べる

医療事務には、正社員だけでなく契約社員や派遣社員、パート・アルバイトとさまざまな雇用形態があります。子育てや介護と両立したい、短時間のみ働きたいなど、ライフスタイルにあった働き方が選べることは大きなメリットです。

ブランクがあっても仕事復帰がしやすい

前述したように、医療事務にはさまざまな雇用形態があり、それぞれの事情にあった働き方が選べるため、子育てしながらでも働きやすく、仕事復帰がしやすいというメリットがあります。

年齢を問わず挑戦できる

医療事務は経験や資格が求められるケースもありますが、働きながら資格を取得したりスキルを身につけたりすることも可能です。年齢問わず挑戦しやすいでしょう。

医療事務の大変なところ

医療事務には多くのメリットがありますが、必ずしも良い面だけではありません。

覚えることが多い

医療事務では、受付や会計、レセプト業務やクラーク業務など、携わる業務の幅が非常に広く、覚えることがたくさんあります。また、医療制度の改正に対応しなければならず、その都度新たな内容を理解する必要があります。

レセプトの請求時期が忙しい

毎月のレセプトの請求時期は非常に忙しくなることがあります。期日内にレセプト処理を終わらせなければならず、残業が発生するケースも珍しくありません。

コミュニケーション力・気遣いが必要

医療事務は受付や会計業務などで、患者さんと直接コミュニケーションをとる仕事です。患者さんが不快にならない応対をするだけでなく、それぞれの体調や状況にあわせた気遣いも必要になります。

クレーム対応をする場合がある

場合によっては、患者さんやご家族からのクレームに対応しなければならないこともあります。診療内容に関しては医療事務では応えられませんが、医師や看護師への不満、診療内容へのクレームなどに対応するケースもあります。

医療事務の仕事に就くためには?

医療事務の仕事は、未経験OKの募集も多くありますが、就職・転職を有利に進めるためには、資格を取得しておくとよいでしょう。医療事務としての就職・転職に役立つ資格を3つ紹介します。

「医科 医療事務管理士®技能認定試験」は、JSMA技能認定振興協会が主催している試験です。医療保険制度や診療報酬の仕組みについての知識、正確な診療報酬算定ができるスキルが問われます。試験問題が郵送されてきて、決められた日程で受験し、答案を郵送する在宅試験と、パソコンを用いて好きな日に受験するインターネット試験があります。

「医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)」は、医療機関で行われる受付業務や診療報酬請求事務業務の技能が問われる試験です。合格することで、医療事務に求められるスキルがあることを示す、「メディカルクラーク」の称号が付与されます。

「診療報酬請求事務能力認定試験」は厚生労働省認定の試験で、受付・会計業務や診療報酬請求事務など医療事務全般のスキルが問われる試験です。試験は年2回、指定の試験会場で行われます。

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まとめ

医療事務は、受付や会計、レセプトやクラーク業務など幅広い業務に携わる職種です。未経験OKの求人も多くありますが、資格を取得しておくことで就職や転職を有利に進められるでしょう。