自分にあった仕事探し!介護事務に向いている人はこんな人

2021.09.16 介護事務

2020年、新型コロナウイルスの感染拡大により、人々の暮らしは変わりました。経済界では停滞や混乱が生じ、働き方も変わりつつあります。
そんなコロナ禍で家にいる時間が増え、家族の介護問題とより向き合うことになった方もいるのではないでしょうか。介護事務の知識があれば、自分自身や家族のために生涯役立てることができます。

この記事では、介護事務の知識や資格を活かせる仕事内容や向いている人の特徴をご紹介します。介護事務をよく理解した上で、ぜひチャレンジしてみてください。

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介護事務の仕事とは?

介護事務の主な仕事は、介護報酬請求業務(レセプト作成)です。
介護事務は、介護老人保健施設やデイサービスセンターなどの介護関連施設において、介護サービスに関する事務全般を行う仕事です。
介護施設で受付や窓口を担当して、レセプトと呼ばれる介護給付費明細を作成するほか、ケアマネジャーのサポートまで行うこともあるため、介護保険サービスに関する正しい知識やスキルが必要とされます。

介護事務の業務内容

事業所によって提供するサービスに違いがありますが、ここでは介護事務の主な仕事内容を一例として具体的にご紹介していきます。

介護報酬請求(レセプト作成)

日本の介護サービスは、平成12年4月にスタートした「介護保険制度」に基づいて提供されています。通常、介護保険サービスの利用料は1割(一定以上所得者の場合は2割または3割)を利用者が負担し、残額を国や自治体が負担します。
国や自治体が、利用者に提供したサービスの対価として支払われる報酬を介護報酬と呼びますが、介護サービス事業者は国や自治体に対して介護給付費明細書を作成し、月に一度、提供したサービス分の介護報酬を請求しなければなりません。この介護給付費明細書をレセプトと呼びます。レセプト作成は介護事務の最も重要な仕事です。
介護報酬は事業所にとって、利用料とともに大きな収入源であるため、介護事務は介護保険サービスに関する幅広い知識を持ち、正確に金額を計算する必要があります。

利用者への請求書の作成

介護保険サービスの利用料の1~3割は利用者に請求することになります。利用者に対する請求書作成も介護事務の仕事です。レセプトと同様、期限に間に合うように作成します。

電話対応

電話対応は基本的に、介護事務のスタッフが行うことが多いでしょう。電話をかけてくる相手は行政機関や医療機関、利用者のご家族などさまざまで、自分で処理できるものはその場で処理し、難しい場合は担当者につなぐなどで対応します。

窓口対応

施設に来訪される方の窓口対応も介護事務の仕事の一つです。相手によって面談室や応接室にご案内することもあります。事前にアポイントメントを組んで対応することもあれば、突然の来訪者もあるため、臨機応変に対応する必要があります。座席案内や飲み物の出し方など基本的なマナーについて知識があると良いでしょう。

職員のシフト管理

管理者の指示のもと、職員のシフト管理や給与計算も介護事務が担うことがあります。また、労務に関する事務作業も担当する場合があり、新しく採用された方に対して労働条件通知書を作成するなど、様々な事務処理やサポートを行うことがあります。

施設の備品管理・整備

備品の管理や整備、購入や修理など、施設において不都合がおきた際に、業者への修理連絡・調整などを行うこともあります。施設内外の関係者と連携しながら、管理サポートを行うことも多いでしょう。

ケアマネジャーの補佐

事業所によっては、介護保険に関する知識を活かして、ケアマネジャーの補佐業務まで行うところもあります。介護報酬の管理など、補佐する内容はさまざまですが、柔軟な対応が必要です。

介護事務の仕事に向いている人

介護事務の仕事はどんな人が向いているのでしょうか。現状、介護事務をしながら介護業務を兼務している職員も多いです。人と接したり、話したりすることを求めて介護事業所を利用する方も多いので、介護事務専従でも利用者の様子に気を配る必要はあります。
介護事務の仕事に向いている人の特徴は以下の通りです。

介護に興味がある人

介護事務は介護保険の専門的な知識が必要であるため、当然介護への関心が高い人に向いています。介護報酬制度は定期的に改正されるので、勉強を続けて知識を更新する向上心も必要です。
また、介護職と兼務する場合は、「介護現場の仕事に携わりたい」と思えるかどうかが、仕事への適性を決める要因になってきます。

表情が明るい人

介護事務は介護事業所や施設の窓口で、利用者やそのご家族、業者の方などの対応をします。窓口にいる人が笑顔であれば、来訪者は心が和み、介護事業所や施設全体の印象もよくなります。窓口で対応する介護事務はその施設の「顔」として、いつも笑顔で来客を出迎えられるとよいでしょう。

思いやりの心を持っている人

介護施設で働く者として、少なからず施設の利用者の様子に気を配る必要があります。入口ホールなどで迎えの車を待っている人、エレベーターに乗ろうとする人、トイレに行こうとする人など、利用者の多くが高齢者のため突然の変化があってもおかしくありません。状況に応じて気を配りましょう。
また、介護職員たちの様子にも配慮すると、職場全体の雰囲気が明るいものになります。利用者であっても介護職員であっても「誰か困っている人はいないだろうか」という気持ちで働くとよいでしょう。

人付き合いが得意な人

介護事業所や施設には毎日多くの人が訪れます。利用者や関連機関など、どのような相手であっても、円滑なコミュニケーションができると業務がスムーズに行えます。電話対応も多いので伝言もしっかりと聞き、正確に伝えましょう。

高齢者に理解がある人

高齢者は比較的、動作が遅く認知にも時間がかかることがあります。言いたいことが上手く言えなかったり、表現できなかったりするものです。利用者お一人おひとりに対して誠意を持っているか、そうでないかは雰囲気で伝わってしまいます。介護事業所や施設を利用される方の状態や気持ちを理解し、寄り添う心で対応することが大切です。

責任感がある人

当然ですが、介護事務の大きな仕事である介護報酬請求業務(レセプト作成)には、締切期日があります。また、日々の業務の中で使用する備品を決められた日時までに発注するなどといった業務も同時に進行するため、業務上での責任感と管理能力が求められます。
これらの業務をスケジュール通り、各部門に支障がないよう遂行できる人が向いています。

集中力がある人

介護事務は1日中デスクワークという日もあります。介護報酬請求業務ではミスのないよう、チェックしながら業務を進める必要があるため、忍耐力や集中力が求められる場面も多いでしょう。

パソコンの知識を持っている人

介護事務のメインの仕事である介護報酬請求業務は、ほとんどパソコンで行われています。パソコンのスキルがある人は、スムーズに業務を進めることができるでしょう。
また他職種のサポートとして、書類を作成することや、関係機関にファックスを送信することもありますので、パソコン周辺機器に精通していると業務が行いやすいでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は『介護事務とは』『介護事務の業務内容について』『介護事務に向いている人について』についてご紹介しました。 現状、特に介護事務単体のスキルだと求人数は少ない傾向にありますが、すでに介護関連の仕事をしている人が、キャリアチェンジや仕事の幅を広げるために介護事務の資格にチャレンジすることは多くあります。
また、職業としてではなくても、家族の将来のために介護の知識を積んでおけば、無駄になることはありません。
自分や家族のライフプランを長い目で考え、自分自身の成長につなげていきましょう!