自立する力を引き出しているか
介護職は専門職として、誰に対しても同一の接し方や支援方法で「お世話」をするのではなく、各利用者・患者個人に合わせた接し方で「自立(自律)を支援する」ということが求められます。どのような介護が効果的かなど、その内容はどんなものなのかを考えながら行う「自立支援介護」には高度な専門性が必要となります。
自立支援介護とは
自立支援介護とは、第2回未来投資会議(2017.11.10)で定められた概念です。
「要介護状態になった人をもう一度自立状態に引き戻す介護」のことで、介護保険制度の目的「自立支援」の介護のあり方を示したものです。
効果のある自立支援は評価される
2018年度介護報酬改定で、「効果のある自立支援について評価を行う」ことになりました。
それまでの介護保険法は、自立支援がその目的とされていましたが、実際には身の回りの介助が中心なり、自立支援の取り組みが広く行われている状況ではありませんでした。
質の高い介護を提供していくためには、効果的な介護の在り方を構造化・標準化し、自立支援を後押しする報酬体系としていくことが必要とされたためです。
「ジリツ」という言葉には2つの意味があります。
自立:自分で立つと書く「自立」は、他の援助を受けず、自分の力で身を立てた状態のことをいいます。
自律:自分を律すると書く「自律」は外からの支配や制御から脱して、自分の立てた規範に従って行動することを言います。